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韓国医療弁護士協会及び日本医療問題弁護団・研究会の交流会

 先日、名古屋にて「韓国・日本における患者側弁護士の交流会」が開催されました。私は日本側の幹事として本企画に携わるとともに、当日は「医療事故調査制度の概要」についての報告を担当してまいりました。

 

 今回の交流会では、10年以上の時を経て韓国医療弁護士協会と日本の医療問題弁護団・研究会が一堂に会し、日韓双方の弁護士から医療問題に関する最新の動向や制度について報告が行われ、非常に活発な意見交換が交わされました。

 

 

■ 日韓双方からの報告内容について

 

【韓国側からの報告】

韓国側からは、多岐にわたる制度運用や現状について、下記のトピックでご報告いただきました。

 

〇統計から見る韓国医療紛争調整仲裁院の運営状況

〇医療紛争調整法における不可抗力補償制度の法制と現状

〇韓国の延命医療決定法の概観

〇韓国の医薬品被害救済制度と予防接種被害救済制度の比較

〇韓国の政治状況と保健医療環境の変化

 

 

 

【日本側からの報告】

日本側からは、下記のトピックで報告を行いました。

 

〇医療事故調査制度の概要

〇医療訴訟の概況

〇人生の最終段階(終末期)における治療(医療)の決定のあり方について

 

 

■ 交流会に参加して

 

それぞれの法制度や情勢に、韓国と日本の違いが色濃く反映されているという点に大変印象を受けました

例えば、いわゆる「終末期医療(人生の最終段階における医療)」の決定プロセスです。

日本では、厚生労働省のガイドラインなどのいわゆる「ソフトロー」を中心に、ACP(アドバンス・ケア・プランニング/人生会議)を用いた対話を重視し、医療現場での柔軟な合意形成を基盤に置いています。

対して韓国では、「延命医療決定法」という法制度によって、患者の意思確認や手続きが明確にシステム化(ルール化)され、運営されています。

 

予測可能性や法的な安定性を重視して法律でシステム化する韓国と、倫理的な対話や個別の柔軟性を重んじる日本。もちろん、いずれの方向性にもメリット・デメリットが存在する領域ではありますが、「どのような点を重視して命の最終段階に向き合うか」という点で、それぞれの国のカラーが出ていると感じました。

 

なお、韓国においては、法律が整備されて以降、延命医療の意思表示をどうするかについて、一般の方(特にお年を召した方)の井戸端会議の議題にも上がるようになったとのことでした。上記の方向性のいずれを採用するにせよ、このように私たち一般人が普段から関心をもって考えておくということが大変重要であることには変わりはないのだと感じます。